糖尿病の患者さんの数は年々増加する傾向にあり、現在は約1000万人、また糖尿病が否定できない人(予備軍)は約1000万人であり、計2000万人と推定されています。これは実に40歳以上の成人の4~5人に一人は糖尿病であることを意味しています。
糖尿病は、ほとんどの場合、自覚症状を感じることなく進行し、徐々に合併症を引き起こします。糖尿病の合併症は、みなさんの日常生活に影響を与えるものが多く、合併症が出現すると不自由な生活を余議なくされることも稀ではありません。
また、最近では、糖尿病を放置し重症化してから治療を開始した場合の医療費は、普段から治療していた人の6倍にものぼるとの試算が報告されています。
「糖尿病」という病気は知っていても、実際にどんな病気なのかを知っている方は少なく、『尿に糖が出るだけ』や『甘いものさえ控えれば良いんだ』などと軽く考えている方がまだまだ多いと思われます。では、なぜ糖尿病になるのか、糖尿病とはどんな病気なのかなど、食べ物の成分やそれがエネルギーに変わる仕組みから理解し、糖尿病について勉強していきましょう。