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VOL.03  糖尿病の新薬(DPP-W阻害薬)

2009年12月から、日本で全く新しい機序の糖尿病の薬が使用できることになりました。約10年ぶりの糖尿病
分野での新薬となります。

新しい糖尿病の薬は、「インクレチン」と呼ばれている消化管ホルモンに関連する薬です。「インクレチン」は、
食事をしたときに、その刺激で小腸から分泌されるホルモンの総称ですが、その中でも特に「GLP-1」と呼ば
れるインクレチンに血糖を下げる作用がある、ということが判っています。GLP-1は、膵臓からのインスリン
分泌を促進させ血糖値を低下させます。このGLP-1によるインスリン分泌の増加は、血糖値に依存している
ため、低血糖をきたす可能性が極めて少ないのが特徴です。また、食欲を抑える作用や、胃からの食物の
排泄を遅らせる作用があることが知られており、様々な機序で糖尿病を改善させるのがGLP-1なのです。
さらに動物実験では、このGLP-1が膵臓のβ細胞(インスリンを分泌する細胞)を増殖させて増やしたり、
保護したりする作用が証明されています。

今回、新たに登場する薬は、「DPP-W阻害薬」と呼ばれるお薬です。GLP-1は体内では、DPP-Wという酵素によりすぐに分解されてしまいます。「DPP-W阻害薬」は、このDPP-Wという酵素を阻害(ブロック)することで体内のGLP-1を維持し、糖尿病の改善を促すというお薬です。日本人は、欧米人に比べてインスリンを分泌する力が弱いため、「DPP-W阻害薬」は、非常に日本人の糖尿病に適した薬である可能性があり、その効果が期待されています。

もちろん新薬のため、長期的な服用での副作用などに気をつけ、注意深く使用しなければなりません。しかしながら、「DPP-W阻害薬」は低血糖をきたすことなくインスリン分泌を促進し、血糖コントロールを改善させる薬であることから、この薬の登場により糖尿病治療は大きく変化するかもしれません。

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